JUMP FEST 観戦記

こんにちは。衛藤です。
先日6月7日-8日、スロバキアで開催された街中競技会『JBL JUMP FESTを観戦してきました。

Jump Festivalの名称源となった本大会は、いつか見たいと思っていた大会であり、Jump Festivalをより良いイベントにするためにたくさんのことを吸収したいと思い渡欧しました。

大会の様子や感じたこと、Jump Festivalに取り入れたいことを中心に振り返っていきます。

1. 大会開催地

大会が開催されたコシチェという街は、スロバキア第2の規模を誇る都市で、東部に位置しています。
中世の建築物が数多く残り、街を歩いていると中世にタイムスリップしたような不思議な感覚になりました。

日本からの直行便はないため、
 関空 ー ドバイ    10時間
 ドバイ ー ブダペスト 6時間
 ブダペストから車で   3時間
乗り換え時間を含めると約27時間の旅でした。

引用:https://eumag.jp/spotlight/e0213/

2. JUMP FEST とは

スロバキアのVeldakova姉妹が主催する街中競技会で、旧市街地の大聖堂前に特設会場を設置し跳躍種目を中心に競技を開催しています。

Janaさんは走幅跳で北京・ロンドン・リオ五輪に、Danaさんは三段跳でロンドン・リオ五輪に出場しています。

今年はWorld Continental Tour Bronzeに認定され、日本でいう織田記念や静岡国際と同じカテゴリーで開催されています。

観客と選手の距離が近く、MCがフィールドで解説をしているなど、陸上競技場で行われる競技会とは、形式や雰囲気が異なる競技会です。

開催種目は、60m、60mハードル、走高跳、走幅跳、三段跳の5種目で、基本的に1つの種目のみを開催しているため、競技を集中して見られる競技会です。

出場選手は、ヨーロッパの国だけでなく、ブラジルやエジプト、オーストラリアなど遠方の国の選手もエントリーしていました。

3. 大会の様子

◆ 走高跳
大聖堂の足元で開催された走高跳は、観光客や下校中の学生の目にも留まっていました。

「バーが残れば成功、落ちれば失敗。徐々に高くなる」というゲーム性は、国を問わず盛り上がっていました。

◆ 走幅跳・三段跳
出場人数を6-10名に絞って、各試合が1時間以内に収められていました。テンポ良く全6回の跳躍を飽きずに見ることができました。

跳躍時には、選手がリクエストした曲が会場全体に流れ、アップテンポな曲は見ている側も気持ちが上がりました。

試技の間の過ごし方や表情を見ることができたのも楽しかったです。

男子三段跳と女子走幅跳を同じ時刻にワンピットで開催し、踏切板の早替えなど斬新なシーンを見ることができました。一方、競技時間が1時間を超え、また流れが一度途切れることから、5-6本目は観戦の集中力を欠いてしまいました。

◆ 60m・60mハードル
60m、60mハードルは手の届くような距離で競技が行われました。意外と近さによる恐怖は感じず、臨場感を味わうことができました。

4. 走路の様子

オールウェザー(走路)はMondo社のスーパーXを使用していました。

走高跳は石畳の上に直接敷いていましたが、選手は足が痛そうな様子は見せていませんでした。Jump Festivalも鉄人広場で同じような形で設置しているので、街中スタンダードなのかも知れません。

スプリント種目の走路を走ってみた感触は、大阪城ホールで開催される日本室内のような感じでした。接地すると地面がたわみ、反発が少し遅れて返ってくるような感覚でした。

走路は水平を保つために30cmほど底上げされているのですが、それにより選手がステージ上で競技しているように見えました。地上で競技をしているよりも見やすいように感じました。

5. いいなと感じたこと

◆ 会場の一体感
試合中はアップテンポの曲が流れ、会場全体が明るい雰囲気に包まれていました。
MCが常に会場をファシリテート(司会進行)しており、初めて見に来た人でも楽しめる空間であるように感じました。

選手紹介では、名前や記録だけでなく、今年はどのような成績を残しているのか、どのような背景を持つ選手なのかなど、応援したくなる情報を手厚く伝えていました。

スタッフがお揃いのTシャツを着用し、運営に一体感と信頼感のようなものを感じました。Tシャツは会場でも販売されており、観客も何人か着用していました。大会Tシャツで試合に出場している選手もいました笑。

◆ 主催者の気遣い
主催者であるVeldakova姉妹が、走路に溜まった水をはき出したり、気になった点をスタッフに伝えたりなど、率先してイベント運営に携わっていたことが印象的でした。

セレモニーのときには堂々とふるまい、運営の大変さを微塵も感じさせませんでした。

会場の一体感や競技の見せ方、無駄のない運営、見ていて飽きない工夫など、たくさんのことを肌で感じてきましたが、すべてVeldakova姉妹を中心とした主催者の気遣いの積み重ねであるように思いました。

6. まとめ

Jump Festival設立以降では初めてのヨーロッパ街中競技会の観戦でした。改めて、陸上競技と街が一体になる空間や、アスリートが生み出す熱狂はいいなと感じました。
ワクワクの工夫はまだまだあると実感しました。今回得られた経験を活かし、Jump Festivalをよりワクワクするイベントにできるよう頑張っていきます。

Jump Festival
衛藤 昂

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